真空管ラジオ修理 エントリー

東京サウンド Valve100SE アンプ修理 東京都 M様

東京サウンド Valve100SE 修理 東京都 M様 【修理後 動作中の様子】東京サウンド Valve100SE 修理 東京都 M様 【カソードコンデンサ絶縁不良】東京サウンド Valve100SE 修理 東京都 M様 【B電源整流用ダイオード交換】東京サウンド Valve100SE 修理 東京都 M様 【B電源ヒートによる劣化】東京サウンド Valve100SE 修理 東京都 M様 【B電源平滑コンデンサ交換】東京サウンド Valve100SE 修理 東京都 M様 【右チャンネル修理後の様子】

東京サウンド Valve100SE 修理。

電源が入らなくなった故障でお預かりいたしましたが、コンデンサの絶縁不良で過電流が流れ、オーバーヒートして内部が一部焼けている状態でした。故障は右チャンネルだけでしたが、特性(性質)を揃えるため、左右チャンネル同じ部品に揃えて修理しました。

使用真空管:12AX7 / ECC83 (x2)、6L6GC(x2)


【状態および修理内容】


  • カソードコンデンサの絶縁不良で、出力管に過電流が流れる状態でした。耐圧が大きいコンデンサに交換して改善しました。
  • 過電流が流れてヒートした跡が見られるため、B電源用の整流ダイオードを交換しました。
  • 過電流に伴い、抵抗もヒートして、亀裂が見られる状態でしたので交換しました。
  • B電源用の平滑コンデンサも高熱の影響を受けて、外装スリーブの裂けや縮みが見られますので、交換しました。
  • カップリングコンデンサも、熱源の近くで、基板が黒く焼けていましたので、交換しました。
  • パイロットランプ(LED)が故障して、点灯しない状態でしたので、LEDを交換しました。また、交流点火されていましたので、直流化してLEDへ供給するように変更しました。
  • 黒くなった基板の表面を清掃しましたが、黒ずみは落ちませんでした。しかし、ガラスエポキシ基板でしたから、影響はないと思います。
  • 電源トランス、出力トランス(2個)の断線はなく、絶縁も良好な状態であることを確認しました。
  • 写真は右チャンネル部分ですが、左右チャンネル同じ部品に揃えて修理しました。

以上の修理で、東京サウンド Valve100SE アンプの正常動作を確認しました。

ラックス CL32 プリアンプ修理 新潟県 I様

ラックス CL32 プリアンプ修理 新潟県 I様 【修理後、動作中の様子】ラックス CL32 プリアンプ修理 新潟県 I様 【コンデンサ膨張破損】ラックス CL32 プリアンプ修理 新潟県 I様 【コンデンサが膨張して傾いた状態】ラックス CL32 プリアンプ修理 新潟県 I様 【セレクタースイッチの接触不良の改善】ラックス CL32 プリアンプ修理 新潟県 I様 【出力遅延リレー交換】ラックス CL32 プリアンプ修理 新潟県 I様 【修理前と修理後の状態】

ラックス CL32 プリアンプ修理。

セレクタースイッチ等の接触不良やガリの改善としてお預かりしましたが、その他に複数の故障が見つかりましたので、ご相談の結果、全てを修理することになりました。


【状態および修理内容】


  • 初段とフォノアンプの電源部のコンデンサの故障。コンデンサの設置面の部分が膨張して傾き、中身が出ている状態でしたので、新しいコンデンサに交換しました。
  • イコライザー(フォノ)アンプの左チャンネルから音声が出力しない状態でした。
    当初セレクタースイッチの接触不良を疑いましたが、カップリングコンデンサの内部が断線していることが分かりましたので、新しいコンデンサに交換しました。
    また、イコライザーアンプの右チャンネルは出力しましたが、カップリングコンデンサの容量抜けがある状態でしたので、交換しました。
  • プリアンプ出力の音質が左右で異なる状態でした。
    具体的には、右チャンネルの低域が不足している状態でした。調査の結果、バッファーアンプのカップリングコンデンサの容量抜けである事がわかりましたので、交換しました。
    なお、カップリングコンデンサが、全体的に劣化している状態のため、全てを交換しました。
  • B電源用コンデンサ、ヒーター電源用コンデンサは、動作しておりましたが、上記同様に全体的に劣化が進んでおり、いつ故障しても不思議ではない状態のため、この機会に全て交換しました。
  • セレクタースイッチ等に接触不良があり、音声が途切れたり、雑音が出ることがありました。
    本来は交換する必要がありますが、残念ながら製造完了品で、入手不能な状態です。そのため既存品を整備して、接触不良を改善しました。
    しかし、この作業は交換するよりも手間と時間が掛かり、新品ほどの耐久性は出ないと思いますので、この点をご理解ください。(ボリューム類も同様です)
  • お預かりしたCL32には、電源投入時や電源オフ時の雑音からスピーカーやパワーアンプを保護するのための遅延機能(オートミュート)が搭載されていましたが、リレーの接点が接触不良のため、ミューティングが効かない状態でしたので、リレーを交換しました。

スペースの都合上、この修理ブログの内容や写真は、一部を抜粋したものです。
ラックス CL32を全体的に整備して、正常動作を確認しました。

DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様

DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【修理・改造後の状態】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【ボリュームを追加・設置した状態】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【入力端子(RCAピンジャック)交換後】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【スピーカー端子交換】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【電源コード・電源スイッチ交換】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【初段管周りの部品交換】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【ブロックコンデンサ交換・可変抵抗交換】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【修理後 側面から見た様子】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【修理後 背面から見た様子】

DYNACO mk3 パワーアンプ 入力ボリューム設置(改造)入出力端子交換を含む劣化部品交換の修理。

この修理ギャラリーでは、DYNACO mk3を多数ご紹介しておりますので、アンプの基本的なデータや、重複する修理内容の説明・画像は省略いたします。

今回はお客様よりご希望をいただきまして、入力レベル調整用のボリュームを設置する改造、入力端子の交換、スピーカー端子の交換を含む修理を行いました。また、電源スイッチが硬く動きにくい状態や、電源コードの被服が硬化して、安全面に問題があると思われる各部の交換など、劣化部品を交換しております。


【状態および修理内容】


  • 入力レベル調整用のボリュームを設置する改造を行いました。フロントパネル側には高圧電源があります。高圧回路から離れた場所にボリュームを設置する必要があるため、リアパネルに取付けるかたちになります。
    しかしながら、リアパネルにも空きスペースがなく、やむをえずプリアンプ用の電源端子を廃止して、そこにボリュームを設置しました。(再びプリアンプ用の電源端子を復旧する事ができるように改造しております)
  • 入力端子(RCAピンジャック)を金メッキ仕様の端子に交換しました。
    既存のピンジャックと、取付け方法が異なるため、写真3枚目の通り、ピンジャックの上下にネジ穴が残ります。
  • スピーカー端子を交換しました。
    スペースに余裕がないため、大型のスピーカーターミナルへの交換はできない場所です。しかし、既存のスピーカー端子よりもコードの取付が簡単になり、しっかりと固定できる端子に交換しました。
  • 電源コードと、コードプロテクターを交換しました。
    電源コードの被服(ビニール)が、経年劣化でだいぶ硬化しており、割れる可能性があるため、安全面を考慮して交換しました。また、コード引き出し部分のゴムブッシュ周りも、安全対策が必要と判断したため、コードプロテクターに交換しました。
  • 電源スイッチを交換しました。
    DYNACO mk3を2台お預かりしましたが、1台の電源スイッチが非常に硬く、オン・オフする際、だいぶ指先に力を必要とする状態でした。2台とも新しい電源スイッチに交換して、スムーズにオン・オフできるようになりました。
  • 初段管(真空管:6AN8)周辺(基板)の故障の修理実績も多くあります。現時点で正常動作しておりましたが、抵抗値の変動が見られるため、高精度品を選別したものに交換しました。
    尚、「Black Catコンデンサ」を、できるだけ温存したいとご要望をいただくケースがあります。その場合は、絶縁状態や容量測定の結果、使用可能な場合は継続使用いたします。また、持込部品に交換する事も可能でございます。アンプと一緒にお送りくだささい。
  • ブロックコンデンサを交換しました。
    現時点では使用可能な状態でしたが、出力管(真空管:KT88)に隣接する場所にあり、高温で劣化しやすい環境にあります。液漏れ不良のケースも多いため、この機会に交換しました。
    尚、写真7枚目の通り、外形が既存のブロックコンデンサよりもコンパクトになりましたが、容量は少し増えておりますので、劣る事はありません。コンデンサが進化した結果によるものです。
  • その他、バイアス調整用可変抵抗の交換(接触不良ガリの改善)、バイアス電源部全ての部品交換、およびダイオード化(セレン廃止)、バイアス調整、シャーシ内部配線の未結線を結線、半田不良を修正など、全体を整備しました。

モノラルアンプは、2台とも同じ部品を使用して仕上げております。
以上の修理・整備でDYNACO mk3(2台)が正常動作する事を確認しました。

UESUGI TAP-13 修理 300B ステレオ パワーアンプ 香川県 Y様

UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【修理後、動作中の様子】UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【初段・ドライブ段の劣化部品交換】UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【終段 300B カソード パスコン交換】UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【修理後のシャーシ内部全体の様子】UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【不良真空管 12AX7 交換】UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【修理後、アンプ背面の状態】

UESUGI TAP-13 300B シングル ステレオ パワーアンプ修理。

UESUGI TAP-13 は【季刊】管球王国 Vol .16(2000年 SPRING)にて、上杉佳郎氏が発表した300Bシングル・パワーアンプで、キットとして上杉研究所で販売されたそうです。

主な故障内容は「右チャンネルから音が出なくなった」という故障です。
通常は出力管(300B)周りから調べて行きますが、事前にお客様より300Bの電圧が正常である点と、左右チャンネルの真空管(300B)を入れ替えても同じ症状と伺っておりましたので、どこかの断線を疑いながら、調査を行います。

使用真空管:12AX7 / ECC83(x3)、300B(x2)、5AR4


【状態および修理内容】


  • 初段・ドライブ段の周りの抵抗が、経年劣化により値変動が目立つ状態でしたので、高精度抵抗に交換しました。
  • 各カップリングコンデンサは、現時点では使用できる状態でしたが、時間の経過に伴い劣化していき、出力管(300B)にダメージを与えるリスクがあるため、この機会に交換しました。
  • 出力管(300B)カソードのバイパスコンデンサが容量不足でしたので、適切なコンデンサに交換しました。
  • 電源周りのコンデンサの状態を調べた結果、良好な状態であることを確認しました。
  • 右チャンネル用ドライブ段の真空管(12AX7)が、不良であることがわかりました。右だけを交換すると、左右のバランスが崩れますので、左右チャンネル同時に新品交換しました。

以上の修理により、UESUGI TAP-13 の正常動作を確認しました。

ONLIFE UM-10mkII 修理 2A3 モノラル パワーアンプ 愛知県 N様

ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【修理後、動作中の様子】ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【電源トランス内部の絶縁不良】ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【電源トランスの絶縁不良改善】ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【ブロックコンデンサ交換】ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【出力管 2A3周り整備】ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【初段・ドライブ段 ECC82(12AU7)周り修理】

ONLIFE Research UM-10mkII モノラル パワーアンプ2台の修理。

1台目は、電源トランスの1次側と2次側間の絶縁不良による漏電の改善修理と改造を元に戻す作業、劣化部品の交換等を行いました。

2台目は、改造を元に戻す作業と、2台の特性を揃えるため、1台目と同じ部品に揃えるための整備を行いました。

このONLIFE UM-10mkIIは、本体トランスの刻印の日付から、1台目は1973年(昭和48年)頃、2台目は1974年(昭和49年)頃の製造と思われます。この1年の間にトランス端子が廃止され、リード線タイプに仕様が変更されたようです。

この時代は、既にトランジスタ式アンプが普及していましたが、マニア向けの管球式アンプも共存しており、オーディオ全盛期の時代だったと思います。1975年(昭和50年)には、縦型FET(VFET・SIT)という、真空管の動作と似たトランジスタが開発され、真空管とトランジスタのハーフのような位置付けのアンプがありました。

使用真空管:12AU7 / ECC82(x2)、2A3(x2)、整流管なし(ダイオード整流)


【状態および修理内容】


  • 電源トランス内部で1次側線(商用電源)と2次側線(B電源側)の被服が破れて絶縁不良となり、漏電していました。各線の被服も劣化しており、容易に破れてしまう状態でしたので、全ての線にガ​ラ​ス編組の​耐​熱​シ​リ​コ​ン​チ​ュ​ー​ブを被せて、絶縁状態を確保しました。結果、漏電は解消しました。
    溶断した線を修理して、電源トランスの正常動作を確認しました。
  • UM-10mkIIの図面にない部品が追加されていますので、過去に改造・修理歴があるようです。しかし、半世紀前のブロックコンデンサが使われており、いつ液漏れが生じても不思議ではない状態のため、この機会に全て新品交換しました。尚、ブリッジ整流後、大容量のコンデンサが追加されていましたが、整流器の負担軽減のため撤去しました。
  • 出力管2A3周りの整備を行いました。耐圧が低い電解コンデンサを図面で指定されているものに交換しました。
  • 片方の2A3フィラメントの並列抵抗をラグ版で固定するかたちにして、精度が高い抵抗でセンターを取るようにしました。もう一方の2A3フィラメント並列可変抵抗を調整して、ハムが最小になるように調整しました。未使用の部品を撤去しました。
  • 出力管の2A3には多少の劣化はあるものの、直ちに交換が必要な状態ではないため、継続使用いたします。
    ONLIFE UM-10mkIIは、自己バイアス式ですため、容易に真空管の交換が可能です。
  • ドライブ段が別の真空管に置き換えられていました。お客様とご相談の結果、本来の仕様である12AU7に戻しました。それに伴い真空管ソケットの配線や抵抗、コンデンサも変更して、元の仕様に戻しました。
  • ドライブ段の真空管を新品の12AU7(ECC82)に交換しました。
  • 初段周りの抵抗も元の仕様に戻しました。
  • 初段の真空管からノイズが出ましたので、新品の12AU7(ECC82)に交換しました。
  • 2台目のONLIFE UM-10mkII の作業内容は、1台目と同じ仕様で、同じ部品に揃えました。

以上の修理により、ONLIFE UM-10mkII 2台の正常動作を確認しました。

DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様

DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【修理後、動作中の様子】DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【2台目の初段管(6AN8)基板修理】DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【1台目の初段基板を整備】DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【初段基板のパターン修正】DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【ブロックコンデンサの取付け緩み改善】DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【修理後のシャーシ背面側の様子】

DYNACO MARK-III AC100V 国内仕様 モノラル パワーアンプ2台の修理。

1台は音が出ない不良、もう1台は「ブッツ」ノイズが出る不良でお預かりしました。2台のDYNACO MARK-IIIの状態を調査した結果、どちらも音が出る状態でしたが、2台目のMARK-IIIの真空管6550が、1本動作していない状態である事がわかりました。もう1台のMARK-IIIの「ブッツ」ノイズは、真空管の劣化が主な原因と思われますが、起動時後、安定してからノイズが確認できない状態でしたので、直ちに真空管の交換が必要と言える状態ではないと思います。


【状態および修理内容】


  • 2台目のMARK-IIIの初段基板に故障が見つかり、出力管6550が1本(片方)が動作していない状態でした。基板修理の結果、プッシュプル回路の出力管6550が2本(両方)正常に動作するようになりました。
  • 基板は過去に修理した跡が見られますが、新しいと思われる抵抗に不良がありました。また、古い抵抗の値にも変動が見られますので、この機会に基板上の抵抗を全て交換しました。
  • 1台目のMARK-IIIの基板の抵抗のカラーコードが変色していました。外見に変化が見られる場合、良好な状態ではありませんので交換いたします。
    また、2台のMARK-IIIは、ステレオで使用しますので、左右の特性を揃えるため、2台とも全て同じ部品に交換しました。
  • 基板上の黒いコンデンサ(BLACK CAT)は、人気があるビンテージ部品です。取り外して検査したところ、良好な状態でしたので、継続使用いたします。その他3つのコンデンサ(写真3枚目の緑色枠内)も検査したところ、正常でしたので、継続使用いたします。
  • 2台目のMARK-IIIのプリント基板のパターンが、8カ所、剥がれている部分が見つかりましたので、修復しました。また、1台目の真空管ソケットの半田付けにクラックが見つかりましたので、接触不良があった可能性があります。全て半田を修正しました。
  • ブロックコンデンサの取り付けが緩く、ぐらぐらしていました。アースポイントが微妙に変わり、好ましい状態ではありませんので固定しました。
  • 最後の写真は、DYNACO MARK-III修理後に動作中の様子です。

以上の修理により、DYNACO MARK-IIIの正常動作を確認しました。

DYNACO STEREO-70 ステレオ パワーアンプ修理 東京都 Y様

DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【修理後、動作中の様子】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【ブロックコンデンサ交換】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【ブロックコンデンサの端子から液漏れの状態】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【バイアス電源の整流をセレンからダイオード化】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【バイアス調整用の可変抵抗を交換】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【バイアス電源部の平滑コンデンサと抵抗を交換】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【7199真空管周り修理(基板の整備)】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【修理後シャーシ内部の状態】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【修理後シャーシ上の状態】

DYNACO STEREO-70 真空管ステレオ パワーアンプ修理。

このSTEREO-70の状態から考えますと、1976年(昭和51年)頃にDANAKITとして発売されたSTEREO-70と思われます。

DYNACO STEREO-70の姉妹機として、モノラルパワーアンプのDYNACO MARK-IIIをコンパクトにステレオ化したアンプとのことです。

主な故障は「大きなノイズが出るようになり、音が割れる状態になった」という不良です。
次の修理で正常動作を確認しました。

使用真空管:7199(x2)、EL-34(x4)、GZ-34


【状態および修理内容】


  • ブロックコンデンサの絶縁不良、容量抜け、液漏れ状態のため交換しました。ブロックコンデンサの端子から、白く液漏れしている状態が3枚目の写真で確認できます。
    STEREO-70アンプ内部で最も高電圧が掛かる場所のため、劣化しやすい部品です。
  • ブロックコンデンサに接続されている抵抗の値にも変動が見られ、STEREO-70アンプ全体に影響を与えるため交換しました。また、配線が乱れていましたので整えました。
  • 今後の故障予防として、バイアス回路を整備しました。故障してバイアスの供給が停止すると、出力管に大きなダメージを与えるリスクがあるため、以下の整備を行いました。
    セレン整流をダイオード化、バイアス調整用可変抵抗のガリによる接触不良リスク回避のため交換。バイアス電源の平滑コンデンサと抵抗器も交換しました。
  • 初段の真空管7199周り(基板)の部品の値変動が目立つ状態でした。経験上故障が多く発生する場所ですので、この機会に大部分を交換しました。
  • STEREO-70アンプのシャーシ内部配線のチェックを行い整えました。また、入力抵抗器も高抵抗で、古くなると断線のリスクがあるため、高精度ローノイズ抵抗に交換しました。
  • 最後の写真は、DYNACO STEREO-70修理後の状態です。

以上の修理により、DYNACO STEREO-70の正常動作を確認しました。

LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 K様

LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 【修理後の状態 】LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 K様 【A電源部の半導体の交換後】LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 K様 【背面にあるAUX-2とTUNER入力レベル調整用ボリュームの交換】LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 K様 【TUNERとAUX-2入力レベル調整用ボリュームの交換の背面パネル】LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 K様 【不良部品と交換部品】

LUXMAN(ラックスマン)CL32 真空管式 ステレオ プリアンプ修理。

LUXMAN CL32は、1976年(昭和51年)に発売されたラックスの真空管プリアンプで、トーンコントロールの代わりに音質調整を搭載しています。主な修理内容は、電源が入らなくなった不良の修理です。

この頃のラックス製の真空管アンプの電源部は、ダイオードやトランジスタ等の半導体で構成されています。お預かりしたCL32は、その電源部の故障により、電源がオンにならない状態であることが分かりました。
使用真空管:12AX7(x5)、12AU7(x2)


【状態および修理内容】


  • A電源部のツェナーダイオードとドライバートランジスタが故障して、電源が入らない状態になっていました。出力トランジスタも含め、少し容量の大きい半導体に交換しました。
  • 出力トランジスタの絶縁ブッシュが経年劣化でヒビ割れしており、ショートのリスクがありましたので、新品交換しました。また、シリコングリスも硬化して、放熱が不十分でしたので、清掃後、新たに塗布しました。
  • アンプの背面パネルにあるAUX-2の入力レベル調整用の可変抵抗(ボリューム)が接触不良で、回して行くと途中で引っかかる感触があるなど、半故障状態のため交換しました。
    また、交換の際、シャフトを切断して、長さ調整を行い、ツマミが出っ張らないように対策して取付けました。
  • TUNER入力にも、AUX-2と同じ可変抵抗(ボリューム)が使われており、 同じ故障が起きる可能性があるため、この機会に交換しました。

以上の修理により、LUXMAN CL32の正常動作を確認しました。

LUXKIT A3300 修理 ステレオ プリアンプ 北海道 S様

LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【修理後プリアンプ動作中の様子】LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【ロータリースイッチのメンテナンス】LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【ロータリースイッチの結線・取付け】LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【プリアンプ基板修理前】LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【プリアンプ基板修理後】LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【ヘッドフォンアンプの電解コンデンサ交換後】

LUXKIT(ラックスキット)A3300 真空管式 ステレオ プリアンプ修理。

LUXKIT A3300は、1972年(昭和47年)に発売されたラックスの真空管プリアンプです。お客様ご本人による組立と伺っております。故障内容は、方チャンネルの音がでなくなった不良で、調査の結果、ステレオ/モノ/リバース等を切り替えるロータリースイッチ周りの不良と分かりました。接点の清掃、外れた結線の接続、欠損していた配線の追加で、音が出るようになりました。

更にオイルコンデンサから液漏れが見つかりました。お客様のご希望により、液漏れしたオイルコンデンサはもちろん、全ての電解コンデンサ(ブロックコンデンサを含む)、カップリングコンデンサなども交換しました。
使用真空管:12AX7(x4)、12AU7(x2)


【状態および修理内容】

  • モード切替ロータリースイッチの分解整備(接触不良改善)
  • ロータリースイッチの固定が緩んでも、スイッチ本体が回転しないように対策
  • ロータリースイッチのシャフトが長く、ツマミが出っ張るため、シャフトを少々カット
  • 無くなっていた配線を追加、切れていた配線を接続
  • オイル漏れコンデンサ交換(メイン基板のコンデンサ全て交換)
  • ブロックコンデンサ交換(2個)
  • ヘッドフォンアンプの電解コンデンサを全て交換

以上の修理を行いLUXKIT A3300の正常動作を確認しました。


ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様

ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【修理後パワーアンプ動作中の様子】ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【修理前のシャーシ内部】ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【修理後のシャーシ内部】ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【ブロックコンデンサの交換】ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【ドライバ段周りコンデンサ交換】ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【入力ボリューム交換】

ラックスキット A3500 真空管式 ステレオ パワーアンプ修理(メンテナンス)。
この時点で発売から約48年が経過しておりますが、大きな故障はない状態でした。お客様のご希望により古いコンデンサの交換を行いました。その他、接触不良になったボリュームの交換、バイアス調整、半田付け修正などのメンテナンスを行いました。


【状態および修理内容】


  •  シャーシ内の電解コンデンサを全て交換しました
  • 出力管の入力にあるカップリングコンデンサを全て交換しました
  • 電源部のブロックコンデンサを全て交換し、ブロックコンデンサ周りの配線も、しっかりと再配結線しました
  • 初段・ドライバ段の基板を清掃して、コンデンサの交換を行いました
  • 入力ボリュームのシャフトを揺らすと、バサバサとノイズが発生するため、両チャンネルともボリュームを交換しました
  • バイアス調整に大きくズレがありましたので、再調整しました。耐久性を考慮して、少々控えめのセッティングにしております

以上のメンテナンス・修理を行い、ラックスA3500 ステレオ パワーアンプの正常動作を確認しました。

QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様

QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【修理後の様子 2台 】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【1台目 アンプ基板 修理前と修理後】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【2台目 アンプ基板 修理前と修理後】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【トランジスタBC184 足が腐食しているため2台とも全交換】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【フィルムコンデンサにクラックが見つかり 2台とも全交換】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【1台目のチョークコイルがレアショート、特注製作して2台とも交換】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【1台目の出力トランジスタ不良のため交換】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【2台目の出力トランジスタは、お客様のご希望により交換】QUAD 33 プリアンプ 補修 神奈川県 N様 【50Eとセットで使用するプリアンプのメンテナンスも同時に行いました】

QUAD(クォード)50E モノラル パワーアンプ 2台を修理。 

QUAD 50Eは、1966~1983年に英国で製造され、録音スタジオや放送局などで使用する業務用アンプです。真空管アンプと同様な構成で、アウトプットトランスを使ったトランジスタ式アンプです。

主な修理内容は、経年劣化によるコンデンサの絶縁不良に起因する故障と、チョークコイルのレアショートなどの修理です。既に修理途中のアンプで、いくつかの配線が外されており、調査に時間を要する状態でした。

お客様からのご指示により、2台とも同じ部品に揃えました。トランジスタは、お客様がご手配くださいましたものを使用して修理しました。


【状態および修理内容】


  • 外されていた配線を結線
  • チョークコイルがレアショートしていましたので、特注製作して交換しました
  • 基板上の電解コンデンサが絶縁不良のため全交換
  • ドライブトランジスタ電源の抵抗が焼けていたのでセメント抵抗に交換(抵抗値の見直し)
  • BC184の足が腐食していたため新品に全交換
  • BC125の1個が不良でしたが、お客様のご指示で全交換
  • フィルムコンデンサにひび割れが見つかり全交換
  • 終段40411の1個が不良でしたが、お客様のご指示で全交換(シリコングリス塗布)
  • 基板の半田付け修正
  • 初段のバイアス調整、終段のバイアス調整
  • ACプラグ付き電源コート交換

以上の修理を行い、正常動作(音だし)を確認しました。
尚、同時にQUAD 33プリアンプのAC電源を100Vに変更し、スイッチの接点をクリーナー材で清掃しました。

※通常、トランジスタ式アンプの修理は、お引き受けしておりません。

RCA MI-9335 真空管アンプ修理 神奈川県 N様

RCA MI-9335 真空管アンプ修理 神奈川県 N様 【修理後の様子】RCA MI-9335 真空管アンプ修理 神奈川県 N様 【修理前のシャーシ内部】RCA MI-9335 真空管アンプ修理 神奈川県 N様 【修理後のシャーシ内部】

RCA MI-9335 真空管アンプ修理。

MI-9335は、トーキー映画用のパワーアンプとしてRCAが開発したもので、資料によると、1950年代の映画館用のメンテナンス・マニュアルに「MI-9335に搭載されているイコライザーを積極的に使用すべき」と記述があり、MI-9335は、この頃に映画館で使用されていたパワーアンプと推測できます。

イコライザーの内容は、60Hz以下ならびに5KHz以上をカットして、雑音を抑える目的と思われます。
独自のトーンコントロールも装備されていて、音質補正ができます。

このシャーシは業務用アンプシステムの一部で、オーディオ用アンプとして使用するための入力端子がないため、ピンジャック(コード出し)の取付けや、映画館用の上記のフィルタを使わないフラットアンプとしました。

また、過去に修理された形跡があり、少し大きなコンデンサが仮付けの状態で、外れそうでしたため、ラグ版を設置して、しっかりと固定しました。コンデンサは最新のコンパクト品に交換しました。

使用真空管:6J7 x2、6SN7GT x2、6L6 x2、5U4G


【状態および修理内容】


  • 過去に修理したと思われる電解コンデンサが外れかけていたので撤去、コンパクト型の電解コンデンサで、回路図に指定された容量のものに交換、ラグ版を設置してしっかりと固定
  • 既存の抵抗が不良のため、新しい酸化金属抵抗に交換
  • 真空管6J7の出力部のカップリングコンデンサの容量が不適切でしたので、回路図で指定された容量のものに交換、これによりトーンコントロールの機能が効くようになりました
  • 使用しないイコライザ(フィルタリング)回路への電源の供給を停止(最初の6J7は未使用)
  • 端子版を固定する溶接が外れていたので、ボンドで接着た

以上の修理で、RCA MI-9335は、オーディオ用パワーアンプとして機能するようになりました。

ビクター 7AW-33 真空管ラジオ 修理 秋田県 W様

ビクター 7AW-33 真空管ラジオ 修理 秋田県 W様 【修理後 動作中の様子】ビクター 7AW-33 真空管ラジオ 修理 秋田県 W様 【修理前のシャーシ内部】ビクター 7AW-33 真空管ラジオ 修理 秋田県 W様 修理後のシャーシ内部【】ビクター 7AW-33 真空管ラジオ 修理 秋田県 W様 修理後のシャーシ内部【ボリューム交換、ダイヤル糸交換、セレクタースイッチ接触不良改善】ビクター 7AW-33 真空管ラジオ 修理 秋田県 W様 修理後のシャーシ内部【修理後、各調整を行いました】ビクター 7AW-33 真空管ラジオ 修理 秋田県 W様 修理後のシャーシ内部【修理後 ラジオ背面の状態】

ビクター 7AW-33 真空管ラジオ 修理。

VICTOR 7AW-33 マジックアイ付き 3バンド 7球スーパーラジオ「無線と実験 1953年(昭和28年)2月号 誠文堂新光社」に回路が掲載されており、この頃に製造された真空管ラジオと推測できます。 

長い間、ご自宅に保管されていたラジオと伺っております。お預かりしたした時点では、不動の状態でした。

使用真空管:UZ-6D6(x2)、6SA7GT、6SQ7GT、UZ-42、6E5、80BK
受信バンド:BC:535-1605KC、49-31M:6-10MC、25-17M:11.5-20MC


【状態および修理内容】


  • 切り替えスイッチ(2つのロータリースイッチ)接触不良改善補修
  • ボリューム接触不良のため交換(シャフト長さを延長)
  • 真空管ソケット及び、グリッドキャップ(頂部電極)の清掃、接触不良改善
  • 絶縁不良コンデンサの交換(既存コンデンサ全て性能確認済み)
  • ダイヤル糸交換(ダイヤル糸張り替え)
  • 中間周波トランスの調整、調整部に緩みがあったため、ロック材で接着補修
  • マジックアイが暗くなっていたため、お客様のご希望を伺い6E5を新品交換
  • AC電源コードが経年劣化で危険な状態だったため、新品のACプラグ付き電源コードに交換
  • 電源コード引っ張り防止のため、ナイロンクリップでシャーシに固定
  • 音量調整のツマミが欠損していましたので、現在流通しているマミを取付けました。少し形が異なりますが、類似色に塗装して、雰囲気を近づけました。

以上の修理を行いビクター 7AW-33は、当時の音が復元しました。

marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様

marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【アンプ2台オーディオ用として仕様を揃え修理完了】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【修理後動作中の様子】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【電源コネクタ新設、ヒューズホルダー交換、ブロックコンデンサ交換】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【入力端子RCAピンジャック新設】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【電源部の改修前】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【電源部の改修後】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【修理後のシャーシ内部(L-ch用)】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【修理後のシャーシ内部(R-ch用)】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【修理後に操作パネルを取付けた状態(2台共通)】

marsland(MARSLAND ENGINEERING LIMITED)Model: RA75DBT 業務用アンプ2台の修理。

Northern Western Electricのアンプで、MADE IN CANADAの表示があります。イコライザーやコンプレッサー等の特殊な機能があり、業務用アンプと思われます。

主な修理内容は、モノアンプ2台をステレオ パワーアンプ(オーディオ用途)として使用するため、2台の仕様(部品)を揃え、フラットアンプにする事です。同時に劣化部品の交換、電源部の整備、コネクタ新設などを行いました。

使用真空管:12AX7、6AU6、6CA7、6BW4(EZ81に変更)、5R4GYB


【状態および修理内容】


  • 3P電源コネクタ新設(鈑金加工)
  • ノーヒューズブレーカーが接触不良のため廃止、ヒューズホルターに変更(鈑金加工)
  • 音声入力端子(RCAピンジャック)を新設(鈑金加工)
  • 電源部、ブロックコンデンサ・抵抗の交換
  • バイアス用の電源部、部品劣化のためダイオード・抵抗・コンデンサ全交換
  • カップリングコンデンサ、2台の仕様統一のため交換
  • ボリューム(可変抵抗)接触不良のため交換
  • オーディオ用パワーアンプとして使用するため、業務用途の特殊機能部への電供給を停止
  • 初段B電源用の整流管6BW4不良、入手困難のためソケット配線を変更して、新品EZ81に交換

上記の作業は、アンプ2台の特性を揃えるため、2台とも同じ部品を使用しております。ステレオパワーアンプとして正常動作を確認しました。

B&O Jet 606 MODERNE 真空管ラジオ修理 東京都 O様

Bang&Olufsen Jet 606 MODERNE ラジオ修理 東京都 O様 【修理後 動作中の様子】Bang&Olufsen Jet 606 MODERNE ラジオ修理 東京都 O様 【ダイヤル糸の掛け替え後】Bang&Olufsen Jet 606 MODERNE ラジオ修理 東京都 O様 【バーアンテナ補修、同調コイル調整・補修】Bang&Olufsen Jet 606 MODERNE ラジオ修理 東京都 O様 【AC電源 バイパスコンデンサ絶縁不良 交換】Bang&Olufsen Jet 606 MODERNE ラジオ修理 東京都 O様 【パワーアンプのコンデンサ絶縁不良 交換】Bang&Olufsen Jet 606 MODERNE ラジオ修理 東京都 O様 【修理後のラジオ背面の様子】

B&O Bang & Olufsen(バングアンドオルフセン)Jet 606 MODERNE ラジオ修理。

B&O Jet 606は、1959-1960年(昭和34~35年)頃、デンマークで製造された真空管ラジオです。お預かりしたラジオは、非常に奇麗なキャビネットに収められております。修理後の音質はクリアで、低域がぶ厚くB&O独特な音が出ております。

主な修理は、ダイヤル糸の掛け替え(糸交換)、AM受信感度アップ、アンプの歪み改善、接触不良の改善、不良部品の交換・補修です。

修理後の本体写真の養生は、お客様が取付けたものです。事故防止のため、養生を取付けたまま作業を行いました。
使用真空管:PCC85、ECH81、EF89、EBF89、PM84、ECC83、PL84


【状態および修理内容】


  • チューニングの際、ダイヤルが滑る事があるため、ダイヤルの糸を張り替え(ダイヤル糸交換)
  • AM同調コイルのコアが緩み不安定になっていたので、調整して固定しました(受信感度アップ)
  • バーアンテナのコイルが外れていたため固定しました
  • AC電源のバイパスコンデンサが絶縁不良でしたので交換
  • 音に歪みがあり、ノイズが出ていましたが、絶縁不良コンデンサを交換して改善
  • 真空管ソケットの接触不良改善
  • マジックアイの取付け位置のズレを修正

以上の修理・補修で、B&O Jet 606の正常動作を確認しました。

ビクター 6RSB-224 短波受信機(改)修理 豊島区 A様

ビクター 6RSB-224 短波受信機(改)修理 豊島区 A様 【修理後 動作中の様子】ビクター 6RSB-224 短波受信機(改)修理 豊島区 A様 【修理前のシャーシ内部】ビクター 6RSB-224 短波受信機(改)修理 豊島区 A様 【修理後のシャーシ内部】ビクター 6RSB-224 短波受信機(改)修理 豊島区 A様 【修理前のシャーシ上部】ビクター 6RSB-224 短波受信機(改)修理 豊島区 A様 【修理後のシャーシ上部】ビクター 6RSB-224 短波受信機(改)修理 豊島区 A様 【スピーカー接続コード交換】ビクター 6RSB-224 短波受信機(改)修理 豊島区 A様 【電源ユニットの修理前と修理後】ビクター 6RSB-224 短波受信機(改)修理 豊島区 A様 【電源ユニットのACプラグ付きコードの交換】ビクター 6RSB-224 短波受信機(改)修理 豊島区 A様 【修理完了後の背面】

ビクター 6RSB-224 真空管 短波受信機(ラジオ)の改造型を修理。(ラジオ組み替え)
昭和17年9月(1942年)製造の銘板あり。大きく改造されており、原型はなく、動作しない状態でお預かりしました。ご家族の形見のラジオと伺い、使用可能な真空管やトランス、スピーカー等の主要な部品を使い全改修しました。

使用真空管:6SA7、6D6、6VA6、42、80、6E5


【状態および修理内容】


  • 本体・シャーシなどの清掃
  • 回路変更
  • アースラインの引き直し
  • 針金で仮止めされていた出力トランスをビスで固定(鈑金加工)
  • 劣化した配線交換、ACプラグ付きコード交換、スピーカーコード交換
  • マジックアイ6E5は新品交換
  • 電源専用シャーシの固定が不十分でしたので、金属金具を取付けて、キャビネットにビスで固定

ラジオ組み替え作業でお時間をいただきましたが、当時の音を復元できたと思います。

オンキョー OS-55 真空管ラジオ修理 神奈川県 O様

オンキヨー OS-55 真空管ラジオ修理 神奈川県 O様 【修理後 動作中の様子】オンキヨー OS-55 真空管ラジオ修理 神奈川県 O様 【修理前のシャーシ内部】オンキヨー OS-55 真空管ラジオ修理 神奈川県 O様 【修理後のシャーシ内部】オンキヨー OS-55 真空管ラジオ修理 神奈川県 O様 【マジックアイ新品交換、出力トランス新品交換】オンキヨー OS-55 真空管ラジオ修理 神奈川県 O様 【キャビネットの補修】オンキヨー OS-55 真空管ラジオ修理 神奈川県 O様 【修理後のラジオ背面側の状態】

ONKYO OS-55 SUPER RADIO 真空管ラジオ修理。

大阪オンキヨー OS-55は、1953年3月(昭和28年)に発売されたオンキヨーラジオ1号機。当時は12~16cmスピーカーを搭載したラジオが主流だった中、OS-55は口径20cmのスピーカーを搭載し、優れた音質で音楽愛好家の間でヒットしたラジオと言われています。(Onkyoヒストリーより)

主な故障は、音がでない(不動品)としてお預かりしました。
使用真空管:6W-C5、UZ-6D6、6Z-DH3A、UZ-42、KX-80、6E5(マジックアイ)


【状態および修理内容】


  • 出力トランスが断線していたため新品交換
  • 絶縁不良コンデンサ交換、容量抜け電解コンデンサ交換
  • 真空管6D6が不良のため新品交換
  • マジックアイ6E5が暗く、殆ど見えない状態のため新品交換
  • IFTなど各コイル調整
  • ACプラグ付き電源コードが経年劣化で硬化していたため交換
  • 木製キャビネットの清掃および接着補修

以上の修理で、ONKYO OS-55の正常動作を確認しました。20センチスピーカーは、確かにワイドレンジで聴きやすい音質でした。

ナショナル RE-260 5球スーパー ラジオ 修理 東京都 A様

ナショナル RE-260 5球スーパー ラジオ 修理 東京都 A様 【修理後ラジオ受信中の様子】ナショナル RE-260 5球スーパー ラジオ 修理 東京都 A様 【修理前のシャーシ】ナショナル RE-260 5球スーパー ラジオ 修理 東京都 A様 【修理後のシャーシ】ナショナル RE-260 5球スーパー ラジオ 修理 東京都 A様 【修理後のシャーシ背面側】ナショナル RE-260 5球スーパー ラジオ 修理 東京都 A様 【修理後の背面側】ナショナル RE-260 5球スーパー ラジオ 修理 東京都 A様 【新品に近いナショナル RE-260】

ナショナル(NATIONAL)RE-260 2バンド5球スーパー ラジオ 修理。
昭和39年(1964年)頃、ナショナルから発売された真空管ラジオで、トランジスタラジオに切り替わる時期の製品と思われます。可動式のバーアンテナを内蔵しており、受信状態にあわせて簡単に調整ができます。

デットストック品ということで、非常に綺麗な状態で、大変貴重な真空管ラジオだと思います。
しかしながら、製造から半世紀以上が経過しており、部品の経年劣化で動作が不安定になっていました。

使用真空管:12BE6、12BA6、12AV6、30A5、35W4


【状態および修理内容】


  • 各真空管は新品未使用と思われます
  • ケース、シャーシ、スピーカー、裏蓋、元箱まで綺麗な状態です
  • 電源オンから数十分が経過すると、音が小さくなり、歪みが増える故障あり
  • 経年劣化で絶縁不良になっていたコンデンサが見つかりましたので交換

以上の修理を行い、ナショナル RE-260 ラジオの正常動作を確認しました。

LUXKIT A3700II 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様

LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【パワーアンプ修理後の状態】LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【真空管ソケット・ピンの接触不良改善】LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【入力レベル調整用ボリューム交換】LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【入力回路オープン防止対策】LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【修理後のシャーシ内】LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【出力管 KT-88 マッチド4本 交換】

ラックスキット(Laxman)A3700II 管球式メインアンプを修理

Laxkit A3700IIは、1982年(昭和57年)に発売させれたもので、好みに合わせて出力管の8045G、2A3、6CA7、KT-88等や、回路方式を選択することができるシャーシキットです。

修理のため預かりしたA3700は、KT-88を搭載していましたが、独自に改造されたものでした。
このA3700の使用真空管: EF86(6267) x2、6AQ8 x2、KT88 x4

故障の内容は「ブツ・ブツと雑音が出る」というもので、調査の結果、複数の原因が見つかりました。


【状態および修理内容】


  • 真空管ソケットとピンの接触不良、ソケットを清掃してバネ圧を修正、真空管のピンを磨いて清掃
  • 入力レベル調整用ボリュームのガリで、大きな雑音が発生していたため、ボリュームを交換
  • ボリュームの接触不良で、入力がオープンにならないように抵抗を追加
  • シャーシ内部の半田付け不良の修正、隣接する配線同士が接触しそうな部分を修正
  • KT-88真空管の1本から雑音が出て、出力レベルにも差がある状態でしたので、ご相談の上、この機会に全て新品交換しました

バイアスの調整後、動作確認を行い「Laxkit A3700II KT-88仕様」の正常動作を確認しました。

LUXMAN CL-35II 管球式プリアンプ Rコアトランスに交換 修理 府中市 K様

ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式プリアンプ 修理 府中市 K様 【修理後の状態】ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式プリアンプ 修理 府中市 K様 【電源トランスがレアショートしたので、特注Rコアトランスに交換します】ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式プリアンプ 修理 府中市 K様 【LUX純正トランスを撤去して、Rコアトランスを取付けるためにシャーシを加工】ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式コントロールアンプ修理 府中市 K様 【Rコアトランスに交換したシャーシ内部】ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式コントロールアンプ修理 府中市 K様 【Rコアトランス取付け後の電源基板】ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式コントロールアンプ修理 府中市 K様 【Rコアトランスに交換して、全ての真空管ヒーター点灯確認】

LUXMAN ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式コントロールアンプ 修理

ラックスマン CL-35-2は、1972年(昭和47年)に発売された管球式のコントロールアンプです。後にCL35 IIIが発売されましたが、修理のご注文をいただきましたコントロールアンプは、2世代目CL-35 IIです。
使用真空管: 12AX7(ECC83)x5、12AU7(ECC82)x3

「使用中に煙を出して止まってしまった」という故障で、アンプからは焦げた臭いがして、電源トランスから黒いピッチがシャーシ内に流出していました。


【状態および修理内容】


  • ラックスマン純正の電源トランス焼け(トランス内部でレアショート)
  • 純正の電源トランスを撤去して、トランスから流出した内容物の清掃
  • 各電源回路のコンデンサなどに絶縁不良が無いことを確認
  • 純正の電源トランスは入手困難のため、CL-35Ⅱ専用のRコアトランスを製作
  • Rコアトランス取付けのためにシャーシを加工
  • Rコアトランス交換後、正常動作を確認

以上の修理で「ラックスマン CL-35Ⅱ」管球式コントロールアンプの機能が復元しました。

三菱 5P-468 真空管ラジオ 修理 東京都 K様

三菱 5P-468 真空管ラジオ 修理 東京都 K様 【修理後 動作中の様子】三菱 5P-468 真空管ラジオ 修理 東京都 K様 【修理前のシャーシ内部】三菱 5P-468 真空管ラジオ 修理 東京都 K様 【修理後のシャーシ内部】三菱 5P-468 真空管ラジオ 修理 東京都 K様 【バリコンが傾きロータリースイッチに接触する不良の修理】三菱 5P-468 真空管ラジオ 修理 東京都 K様 【バリコンのマウント交換】三菱 5P-468 真空管ラジオ 修理 東京都 K様 【ACコード引き出し口のゴムブッシュ交換】三菱 5P-468 真空管ラジオ 修理 東京都 K様 【修理後のシャーシ正面 パイロットランプ交換など】三菱 5P-468 真空管ラジオ 修理 東京都 K様 【ダイヤル針のガイドレール補修、欠損していたシャーシマウント取付け】三菱 5P-468 真空管ラジオ 修理 東京都 K様 【修理後のラジオ背面の状態】

三菱(MITUBISHI)5P-468形 2バンド5球スーパー トランスレス 真空管ラジオ修理
1958年(昭和33年)頃、三菱電機から発売された MW・SW(中波・短波)ラジオで、黒と赤のキャビネットがあるようです。

この5P-468は、内部でバリコンが傾き、バリコンがバンド切り替え用のロータリースイッチに接触して、スイッチが回らない状態にあったところを、力で回す事により、ツマミが破損したものと思われます。

同じツマミは入手困難のため、入手可能なツマミを加工して取付け、バンド切り替えを可能にしました。

主な修理は、バリコンのマウント交換、バリコン極版の曲がり修復、劣化部品の交換、不良真空管の新品交換です。

使用真空管:12BE6、12BA6、12AV6、30A5、35W4


【状態および修理内容】


  • 電解コンデンサの配線が外れていたため接続
  • バリコンのマウント(ゴム)を交換して、バリコンの傾きを改善
  • バリコンの極版に曲がりがあり、隣りの極版と接触し、絶縁不良状態だったため手作業で修復
  • 経年劣化で絶縁不良になっていた各コンデンサを交換
  • 雑音の原因になっていた抵抗器の交換
  • 真空管ソケット清掃、バネ圧調整
  • 真空管(整流管)35W4 劣化のため新品交換
  • 真空管(検波&低周波増幅用)12AV6 劣化(雑音が発生)のため新品交換
  • パイロットランプ交換、ゴムブッシュ補修
  • 接触不良のヒューズホルダー清掃、バネ圧調整、ヒューズ交換
  • 電源コード引き出し口のゴムブッシュ交換(電源コード結びを廃止して安全な方法で固定)
  • ダイヤル指針のガイドレール取付け部割れを接着
  • 欠損していたシャーシとキャビネットのマウントゴム(ネジ)追加
  • 欠損していたバンド切り替えスイッチのツマミを加工して取付け

以上の修理を行い、三菱(MITUBISHI)ラジオ 5P-468 の修理を完了し、正常動作を確認しました。

AIRLINE 15BR-1547A ラジオ修理 東京都 H様

AIRLINE 15BR-1547A ラジオ修理 東京都 H様 【ラジオ修理後 動作中の様子】AIRLINE 15BR-1547A ラジオ修理 東京都 H様 【シャーシ内部 修理前の状態】AIRLINE 15BR-1547A ラジオ修理 東京都 H様 【シャーシ内部 修理後の状態】AIRLINE 15BR-1547A ラジオ修理 東京都 H様 【シャーシ上部 修理後の状態】AIRLINE 15BR-1547A ラジオ修理 東京都 H様 【ラジオ修理前 背面 ACプラグ付きコード交換前】AIRLINE 15BR-1547A ラジオ修理 東京都 H様 【ラジオ修理後 背面 ACプラグ付きコード交換後】

AIRLINE 15BR-1547A 真空管ラジオ修理
1951(昭和26)年にアメリカのMontgomery Ward(モンゴメリーワード)社から発売されたトランスレス 4球スーパーヘテロダイン受信機の修理を行いました。

背面にループアンテナが内蔵されているため、外部アンテナが無くてもクリアに受信できます。コンパクトなラジオですが、低音が出て聴きやすい音質です。保存状態がとても良好で貴重な真空管ラジオだと思います。

修理概要は、電源を入れると大きな雑音が出る等の修理と、ACコードの交換、ヒューズの設置などの安全対策を行いました。

受信バンド:BC 536~1605KHz
使用真空管:12BE6、12BA6、12AV6、50L6-GT、整流管なし(セレン整流)仕様


【状態および修理内容】


  • 整流回路の平滑コンデンサ(複合型)の容量抜け不良のため撤去して交換
  • 上記の複合型コンデンサには、出力管のカソードに接続されている電解コンデンサも含まれるため交換
  • カップリングコンデンサの絶縁不良で交換
  • ACラインのバイパスコンデンサが変形(膨張)していたため交換
  • その他、安全のため感電防止用バイパスコンデンサを交換
  • ヒューズが見当たらなかったので、安全のためシャーシ内部にヒューズを設置
  • ACプラグが破損していたため、ACラグ付きコードを交換
  • 外部アンテナ用の線がループアンテナから外れていたため接着

以上の修理を行い、AIRLINE 15BR-1547A ラジオの正常動作を確認しました。

ダイナコ マーク3 修理 オーバーホール 山形県 K様

ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【修理後のシャーシ2台】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【修理前のシャーシ内部】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【修理・調整後のシャーシ内部】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【ブロックコンデンサ交換前と交換後】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【KT88グリットの発振防止抵抗の不良改善】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【バイアス用電源の改修】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【バイアス調整回路の部品交換とバイアス調整】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【初段基板の修理・組み替え】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【ACプラグ付き電源コート交換、コード引き出し口のコードロック取付】

ダイナコ マーク3 真空管メインアンプ修理(オーバーホール)バイアス調整などを2台。

1976年(昭和51年)頃にダイナコから発売されたメインアンプのキット。出力管にKT88(6550)、初段に6AN8を採用した真空管メインアンプです。

使用真空管: KT88(6550)x2、6AN8、GZ34(5AR4)

ダイナコ マーク3を2台使用して、ステレオ メインアンプとした場合、左右にレベル差が生じる問題があり、修理(オーバーホール)のご注文をいただきました。

故障診断の結果、部品の劣化による故障と、当初の組立不良による不具合であることが分かりました。

2台(左右)同じ部品を使用して修理・オーバーホールを行った結果、内部電圧を含め、左右の特性が揃った真空管アンプに仕上がりました。


【状態および修理内容】


  • ブロックコンデンサ交換
    高温になるKT88に隣接するため、熱の影響で劣化しやすい部品です。拝見した時点では、すぐに交換が必要な状態ではないものの、いずれ交換が必要になる消耗品ですため、ご相談の結果、この機会に交換することになりました。
  • KT88のグリットに接続されている抵抗が接触不良(ハンダづけ忘れ)
    この抵抗に接触不良や断線が生じると、バイアスの供給が止まり、その結果、出力管に最大電流が流れ、出力管が著しく劣化したり、破損する場合があります。安全のため新品抵抗に交換し、接触不良を改善しました。
  • バイアス用電源回路の部品を全て交換して、セレンからダイオード整流に変更
    上記の通り、ダイナコ マーク3 は、適切なバイアスを常にかける必要があります。セレンやバイアス調整用の可変抵抗(ボリューム)などの部品に不良が生じた場合、出力管の破損に繋がるため、ダイオード化して全ての部品を交換しました。
  • 初段(真空管6AN8)基板の清掃・修理・組み替え
    2台のアンプにレベル差があった問題は、初段基板上の抵抗が断線していた事が主な原因です。
    また、周辺の抵抗値にも誤差が生じており、コンデンサも絶縁不良の状態でしたので、基板上の部品を全て交換しました。尚、2台のアンプの特性を揃えるため、全て同じ部品を使用して組み替えております。
  • 出力トランスのコアのビスどめ追加
    真空管アンプは、出力トランス次第で音が大きく変わります。ダイナコ マーク3は、とても優秀な出力トランスを搭載していますが、そのコアに緩みがあると、優秀な性能が十分に発揮できないため、中央2箇所ビスどめに加え、4箇所のビスとめを追加しました。
  • ACプラグ付きコードを新品交換
    古くなった電源コードは危険を伴いますため、安全のため新品コードに交換しました。また、シャーシからコード引き出す部分には、コードを保護するためのゴムブッシュが付いていますが、これが古くなるとボロボロに風化しますので、安全のため樹脂製のコードロックに交換しました。
  • 最終的に出力管と整流管を新品交換して、バイアス調整を行いました。バイアス調整は、真空管の耐久性も考慮して、少し控えめに調整しております。

ここでご紹介した修理写真は1台分ですが、ダイナコ マーク3 を2台使用して、ステレオ動作することを前提に、左右同じ場所に同じ部品を使い、2台の特性が揃うように仕上げ、修理が完了しました。

日立 リタ S-537 真空管ラジオ 修理 宮崎県 W様

日立 リタ S-537 真空管ラジオ 修理 宮崎県 W様 【修理後 ラジオ動作中の様子】日立 リタ S-537 真空管ラジオ 修理 宮崎県 W様 【修理前のシャーシ内部】日立 リタ S-537 真空管ラジオ 修理 宮崎県 W様 【修理後のシャーシ内部】日立 リタ S-537 真空管ラジオ 修理 宮崎県 W様 【短波が受信できなかった故障の修理】日立 リタ S-537 真空管ラジオ 修理 宮崎県 W様 【安全のためACコード周辺を交換】日立 リタ S-537 真空管ラジオ 修理 宮崎県 W様 【修理後のシャーシ正面】

日立 リタ S-537 真空管ラジオの修理。
トランスレス2バンド5球スーパーラジオで、昭和30年代のラジオと思われます。

「真空管は明るくなるが、ラジオの音はでない」という故障の修理。

受信バンド:BC 536~1605KHz、SW 3.8~12MHz
使用真空管:12BE6、12BA6、12AV6、30A5、35W4


【状態および修理内容】


  • パイロットランプ切れだったので交換
  • イヤホン端子接触不良の改善補修
  • モード切替ロータリースイッチの接触不良改善(全ての接点清掃)
  • 出力管周辺コンデンサ絶縁不良のため交換
  • その他、カップリングコンデンサとバイパスコンデンサが全て不良のため交換
  • 同調コイルの半田付け外れで受信不能だったため修理
  • ノイズが発生していた抵抗を交換
  • 安全対策としてACライン間のコンデンサを交換
  • 安全対策としてACプラグ付きコードを交換
  • 安全対策としてACコード引き出し口の劣化したゴムブッシュから樹脂製のコードロックに交換
  • ヒューズ交換

以上の修理で「リタ S-537」真空管ラジオの機能が復元しました。

LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様

LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【修理後パワーアンプ動作中の様子】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【電源部:初段管基板に電源を供給する抵抗のワット数が小さいため交換】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【初段管(6H1N)基板のコンデンサが絶縁不良のため交換】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【出力管(6CA7)周りのカップリングコンデンサが絶縁不良、修理前】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【出力管(6CA7)周りのカップリングコンデンサが絶縁不良、修理後】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【修理後、チェックポイントの電圧がサービスマニュアル通りの値になった様子】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【修理後のシャーシ内部の状態】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【修理後の初段基板の状態】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【修理後のシャーシ正面の様子】

LUXKIT(ラックスキット)A3500 ステレオ 真空管アンプ修理。
ラックスキット A3500は、1972年に発売された真空管式のパワーアンプキットです。修理ギャラリーでは2台目の投稿です。

使用真空管:6H1N(オリジナルは6AQ8)x3、6CA7(EL34)x4

バイアス調整を行う際に電圧を測定した結果、サービスマニュアル通りの電圧にならない不良と、出力レベルがとても小さい故障の修理として、お預かりしました。


【状態および修理内容】


  • 全ての配線がA3500のサービスマニュアル通りに接続されているかの確認作業
  • 出力管(6CA7)周りのカップリングコンデンサが絶縁不良のため交換(4カ所)
  • 初段管(6H1N)基板のコンデンサが絶縁不良のため交換(2カ所)
  • 初段管基板にB電源を供給する抵抗のワッテージが、規定値より小さいものが使われていたため、大きいものに交換
  • ブロックコンデンサのアース配線に接触不良がありましたので半田づけを修正
  • シャーシアースに接触不良がありましたので改善
  • ヒーター回路に半田付け不良ありましたので半田づけを修正
  • 周辺回路に接触しそうな長いリード線を絶縁処理(2カ所)
  • バイアス調整用の可変抵抗を洗浄剤で清掃(4カ所)

以上の修理で、各チェックポイントの電圧がサービスマニュアル通りの値になり、パワーアンプの正常動作を確認しました。

LUXMAN CL-35 管球式プリアンプ修理 八王子市 K様

LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【修理後、動作している様子】LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【修理前の右チャンネル基板】LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【修理後の右チャンネル基板】LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【部品交換前の左チャンネル基板】LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【部品交換後の左チャンネル基板、真空管ソケットと、Low Cutスイッチの接触不良改善の補修後】LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【修理完了後の背面側】

LUXMAN CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理。

ラックス CL-35は、1970年(昭和45年)に発売された管球式プリアンプです。後にCL-35II、CL35IIIが発売されましたが、今回修理のご注文をいただきましたプリアンプは初代CL-35です。
使用真空管: 12AX7(ECC83)x5、12AU7(ECC82)x3

主な故障は、右チャンネル側から低音(低域)がでなくなった不良です。


【状態および修理内容】


  • 右チャンネルの出力管周辺カップリングコンデンサ容量抜けのため交換
  • 右チャンネルのフォノアンプ内カップリングコンデンサ容量抜けのため交換
  • 不良があったものと同型のコンデンサもこの機会に交換
  • バイパス用の電解コンデンサ交換
  • ステレオアンプのL/R特性を揃えるため、右チャンネル側で交換した部品は、左チャンネル側も交換
  • 真空管ソケットの接触不良を改善するため、接点磨きとバネ圧修正の補修
  • Low Cutスイッチの接触不良で、音声が途切れる場合があるため接点を補修
  • 木製ケースに剥がれがみられたため、ボンドで補修しました

日立 エリーザ S-560 真空管ラジオ 修理 神奈川県 T様

日立 エリーザ S-560 真空管ラジオ 修理 神奈川県 T様 【修理後 ラジオ動作中の様子】日立 エリーザ S-560 真空管ラジオ 修理 神奈川県 T様 【修理後のシャーシ正面とイヤホン端子】日立 エリーザ S-560 真空管ラジオ 修理 神奈川県 T様 【修理・IFT調整後のシャーシ背面】日立 エリーザ S-560 真空管ラジオ 修理 神奈川県 T様 【修理前のシャーシ内部の状態】日立 エリーザ S-560 真空管ラジオ 修理 神奈川県 T様 【修理後のシャーシ内部の状態】日立 エリーザ S-560 真空管ラジオ 修理 神奈川県 T様 【大きな雑音が発生する故障の修理】

日立ラジオ エリーザ S-560 真空管ラジオ 修理。
昭和30年代のトランスレス 5球スーパーラジオの修理をしました。

受信バンド:MW、SW
使用真空管:12BE6、12BA6、12AV6、30A5、35W4

時間が経過すると大きな雑音が発生し、音が小さくなり、動作が不安定になる故障


【状態および修理内容】


  • 大きなノイズの発生源を特定し、不良抵抗・不良コンデンサの交換。
  • 電源部の平滑コンデンサを追加して、リップルノイズの軽減。
  • その他、容量抜けコンデンサ交換。
  • 取付けに問題があった抵抗を、コンパクトで高性能なものに交換。
  • 中間周波トランス(IFT2カ所)の調整が不適切だったため、最適値に調整。その結果、感度が上がり、音質もよくなりました。
  • ダイヤルの調整。
  • イヤホン端子の接触不良改善。
  • ACコード引き出し口のゴムブッシュが風化していたので交換。

GE radio 212 真空管ラジオ修理 東京都 Y様

GE radio 212 真空管ラジオ修理 東京都 Y様 【修理後、動作中の様子】GE radio 212 真空管ラジオ修理 東京都 Y様 【修理前、シャーシ内部の状態】GE radio 212 真空管ラジオ修理 東京都 Y様 【修理後、シャーシ内部の状態】GE radio 212 真空管ラジオ修理 東京都 Y様 【電源部・AF部(出力管の周辺)修理】GE radio 212 真空管ラジオ修理 東京都 Y様 【1st IFT 内部のハンダ修正(分解補修)】GE radio 212 真空管ラジオ修理 東京都 Y様 【1st IFT 周辺の修理】GE radio 212 真空管ラジオ修理 東京都 Y様 【内蔵アンテナ端子の接触不良改善】GE radio 212 真空管ラジオ修理 東京都 Y様 【内蔵ループアンテナ線の剥がれを接着補修】GE radio 212 真空管ラジオ修理 東京都 Y様 【ダイヤルの針が欠損していたので、ハンドメイドの針を設置しました】

GE(General Electric)MODEL-212 真空管ラジオ 修理。
1951年(昭和26年)アメリカのゼネラル・エレクトリック社製トランスレス ラジオを修理しました。

受信バンド:AM(540KHz~1600KHz)、FM(88MHz~108MHz)
使用真空管:6BJ6(x2)、12BE6、6BJ6、6BH6、19T8、35W4、35B5

電源を入れても無音(ラジオ受信不能)で、パイロットランプのみ点灯する状態


【状態および修理内容】


  • 電源部(整流管の周辺)コンデンサと抵抗が経年劣化していたため、交換して、劣化した配線を補修
  • 最初のAM用とFM用のIFT内部に接触不良があり、分解してハンダ付けの修正・補修
  • 上記IFT周辺のコンデンサが絶縁不良のため交換
  • キャビネット背面にあるアンテナ端子の全てが接触不良でしたので、清掃後ハンダ付け修正・補修
  • 上記のループアンテナ線が、部分的に剥がれ(外れ)ていたため接着
  • ダイヤルの針が欠損していたので、ハンドメイドの針を設置

ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様

修理後 ラジオ受信中の様子 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】ラジオ修理後 シャーシ正面の状態 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】ダイヤルの糸掛替え 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】ラジオ修理後のシャーシ内部の状態 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】ラジオ修理前のシャーシ内部の状態 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】ご要望があり、電源周りのコンデンサを交換した様子 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】誘導ノイズが多かったため小型の段間トランスに交換 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】マグネチックスピーカーのアーマチュアがヨークに接触して、音がビビる状態だったため、センター位置に調整して音質改善  【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】真空管27Aから56に変更されていて、感度アップしていたので、発振・雑音除去の目的でシールドケースを追加 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】ラジオ修理後のシャーシ背面の状態 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】日本楽器製キャビネット背面のサランネット破け修理前 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】日本楽器製キャビネット背面のサランネット貼り替え修理後 【ヘルメス 401型 並4ラジオ 修理 八王子市 A様】

ヘルメス(Hermes)401型 並4ラジオ 修理。
ヘルメス 401型は大阪変圧器製の真空管ラジオで、1937年(昭和12年)頃に発売されたミゼットと呼ばれる並4受信機です。

オリジナルのラインナップは、UY-27A、UX-26B、UX-12A、KX-12B、全て三極管のため弱電界地域では感度不足ですが、このヘルメス(Hermes)401型ラジオは、UY-27AからUY-56に仕様変更されていましたので、少し感度が改善されています。

主な修理は、不適切と思われる改造を取り除き、標準的な回路に戻し、劣化部品交換、劣化配線交換、ノイズ対策(配線の引き回し変更、1段目の段間トランス交換、真空管シールドケース追加)、マグネチックスピーカー補修などを行いました。


【状態および修理内容】


  • ダイヤル糸の掛け替え
  • 電源部修理
    平滑コンデンサ交換、抵抗交換・調整
  • 高周波部の劣化部品交換、コイルの半田付け不良の修正、配線の引き回し変更、調整
  • 低周波部の改造撤去、標準的な回路に戻して劣化部品交換・調整
  • ノイズ対策
    段間トランス交換、配線の引き回し変更、真空管UY-56にシールドケース追加
  • マグネチックスピーカー補修(音質改善)
    アーマチュアの位置がずれて、ヨークに接触していたので、ヨーク中央の位置になるように補修・修理
  • ACプラグ付き電源コード交換、ゴムブッシュが風化していたため、コード止め付き樹脂ブッシュに交換
  • キャビネット背面のサランネット貼り替え
  • アンテナ線5メートル追加

コロンビア R-525 5球スーパー真空管ラジオ 修理 石川県 T様

修理後 ラジオ動作中の様子 【コロンビア R-525 5球スーパー真空管ラジオ 修理 石川県 T様】修理後 シャーシ正面、35C5真空管交換 【コロンビア R-525 5球スーパー真空管ラジオ 修理 石川県 T様】修理後 シャーシ背面 動作中の様子 【コロンビア R-525 5球スーパー真空管ラジオ 修理 石川県 T様】修理後 背面パネル アンテナ線を接続した様子 【コロンビア R-525 5球スーパー真空管ラジオ 修理 石川県 T様】電源部修理、平滑コンデンサ容量抜けのため交換 【コロンビア R-525 5球スーパー真空管ラジオ 修理 石川県 T様】ラジオが受信できる基本的な修理をした後のシャーシ 【コロンビア R-525 5球スーパー真空管ラジオ 修理 石川県 T様】品質向上のための追加修理をした後のシャーシ 【コロンビア R-525 5球スーパー真空管ラジオ 修理 石川県 T様】出力トランス周辺修理とスピーカー 【コロンビア R-525 5球スーパー真空管ラジオ 修理 石川県 T様】取外した不良部品など 【コロンビア R-525 5球スーパー真空管ラジオ 修理 石川県 T様】

日本コロンビア(COLUMBIA)R-525 5球スーパー 真空管ラジオ(一部改造品)修理。
このコロンビア R-525には、昭和35年4月(1960年)津山営業所の認定証印があります。

5寸パーマネント スピーカーを搭載した真空管ラジオで、オリジナルは全てGT管の仕様ですが、このR-525は、一部サブMT管に改造されています。

故障状況は、雑音が大きい状態でした。
調査の結果、改造に伴う誤配線と部品の劣化によるものと判明しました。

R-525 オリジナル真空管はオールGT管:12SA7、12SK7、12SQ7、35L6、35Z5
このR-525の使用真空管:12SA7、12SK7、12SQ7、(サブMT)35C5、(サブMT)35W5


【状態および修理内容】


  • 電源部の電解コンデンサが容量抜けだったので、高容量のものに交換
    コンデンサに2つ接続されていた合成抵抗も不適切でしたので、交換して1つにまとめました
  • 出力管「35C5」の配線に誤りがあったため、正しい配線に直しました
  • 誤配線のため真空管「35C5」が著しく劣化して、使用不能な状態でしたので、新しい「35C5」に交換しました
  • その他、劣化コンデンサの交換、ジョイントのある配線を交換
  • バリコンを固定するねじ等、一部のネジが欠損していたので、新しいネジで固定
  • コイルなどの微調整、ダイヤルの調整
  • ACプラグ付き電源コード交換、コードクランプ止め、ゴムブッシュ交換
  • トランスレス方式のラジオのため、アース端子とアンテナ端子に、感電防止対策をしました

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