LUX A3500 真空管アンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様
LUXMAN / LUXKIT(ラックスキット)A3500 ステレオ 真空管アンプ 修理・セルフバイアス化
(自己バイアス化)。
ラックス A3500は、1972年(昭和47年)に発売されたラックスキットの管球式メインアンプキットで、終段管に6CA7(EL34)を採用したプッシュプル(PP)方式。標準の出力回路で40W+40Wの連続出力が得られるメインアンプです。
使用真空管:6AQ8 x3、6CA7(EL34)x4
この真空管アンプは、部品などの状態確認と、固定バイアス方式から、セルフバイアス(自己バイアス)方式に変更するための改造として、ご注文をいただきました。
最初に基本動作の確認を行いました結果、左右の増幅度が極端に異なり、R-chからハムノイズが発生する不具合が見つかりましたため、先ずは修理から入ります。
詳しく調査を進めて行くと、初段基板のフィードバックの配線がハンダ付け不良であることが分かりました。更に基板の状態を確認したところ、不確実なハンダ付けが多々見つかりましたので、ハンダの修正を行います。
その際、コードや部品のリード線の酸化が進み、ハンダが乗らないものがありましたので、基板から一旦部品を取り外し、リード線を磨き、再度取り付け(ハンダ付け)作業を行いました。
また、マルチループフィードバック(MLF)のクロスオーバーNFの配線と部品が欠落していましたので、追加しました。その他、経年劣化で絶縁不良のコンデンサがありましたので交換しました。
基本動作の確認後、セルフバイアス化(自己バイアス化)するための改造を行いました。
【状態および修理内容】
- 初段基板のハンダ付け修正
- 初段基板内の今後劣化が予想されるコンデンサ、ペアのバランスが重要な抵抗など新品交換
- クロスオーバーNF回路が無い状態だったので、新たに組み込みました
- 終段管に繋がるカップリングコンデンサが絶縁不良のためで交換しました
- プリアンプ用電源出力端子の配線・コンデンサ・抵抗が取り除かれていたので、回路図通りに取り付けました
- シャーシ内のAC100Vの配線で、コードの被服が溶けて、導線が露出している部分があったので、コードを交換しました
- セルフバイアス化するため、固定バイアス回路を廃止して、終段管周辺の改造を行いました(将来、固定バイアス方式に戻す事ができるように、固定バイアス用の部品は内部に残してあります)
- TAG:ラックスキット, ラックスマン, セルフバイアス化
- 真空管アンプ修理・補修
- 2018/05/16 15:00
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