QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様
QUAD(クォード)50E モノラル パワーアンプ 2台を修理。
QUAD 50Eは、1966~1983年に英国で製造され、録音スタジオや放送局などで使用する業務用アンプです。真空管アンプと同様な構成で、アウトプットトランスを使ったトランジスタ式アンプです。
主な修理内容は、経年劣化によるコンデンサの絶縁不良に起因する故障と、チョークコイルのレアショートなどの修理です。既に修理途中のアンプで、いくつかの配線が外されており、調査に時間を要する状態でした。
お客様からのご指示により、2台とも同じ部品に揃えました。トランジスタは、お客様がご手配くださいましたものを使用して修理しました。
【状態および修理内容】
- 外されていた配線を結線
- チョークコイルがレアショートしていましたので、特注製作して交換しました
- 基板上の電解コンデンサが絶縁不良のため全交換
- ドライブトランジスタ電源の抵抗が焼けていたのでセメント抵抗に交換(抵抗値の見直し)
- BC184の足が腐食していたため新品に全交換
- BC125の1個が不良でしたが、お客様のご指示で全交換
- フィルムコンデンサにひび割れが見つかり全交換
- 終段40411の1個が不良でしたが、お客様のご指示で全交換(シリコングリス塗布)
- 基板の半田付け修正
- 初段のバイアス調整、終段のバイアス調整
- ACプラグ付き電源コート交換
以上の修理を行い、正常動作(音だし)を確認しました。
尚、同時にQUAD 33プリアンプのAC電源を100Vに変更し、スイッチの接点をクリーナー材で清掃しました。
※通常、トランジスタ式アンプの修理は、お引き受けしておりません。
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- 真空管アンプ修理・補修
- 2020/03/02 19:00
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