DYNACO STEREO-70 ステレオ パワーアンプ修理 東京都 Y様
DYNACO STEREO-70 真空管ステレオ パワーアンプ修理。
このSTEREO-70の状態から考えますと、1976年(昭和51年)頃にDANAKITとして発売されたSTEREO-70と思われます。
DYNACO STEREO-70の姉妹機として、モノラルパワーアンプのDYNACO MARK-IIIをコンパクトにステレオ化したアンプとのことです。
主な故障は「大きなノイズが出るようになり、音が割れる状態になった」という不良です。
次の修理で正常動作を確認しました。
使用真空管:7199(x2)、EL-34(x4)、GZ-34
【状態および修理内容】
- ブロックコンデンサの絶縁不良、容量抜け、液漏れ状態のため交換しました。ブロックコンデンサの端子から、白く液漏れしている状態が3枚目の写真で確認できます。
STEREO-70アンプ内部で最も高電圧が掛かる場所のため、劣化しやすい部品です。 - ブロックコンデンサに接続されている抵抗の値にも変動が見られ、STEREO-70アンプ全体に影響を与えるため交換しました。また、配線が乱れていましたので整えました。
- 今後の故障予防として、バイアス回路を整備しました。故障してバイアスの供給が停止すると、出力管に大きなダメージを与えるリスクがあるため、以下の整備を行いました。
セレン整流をダイオード化、バイアス調整用可変抵抗のガリによる接触不良リスク回避のため交換。バイアス電源の平滑コンデンサと抵抗器も交換しました。 - 初段の真空管7199周り(基板)の部品の値変動が目立つ状態でした。経験上故障が多く発生する場所ですので、この機会に大部分を交換しました。
- STEREO-70アンプのシャーシ内部配線のチェックを行い整えました。また、入力抵抗器も高抵抗で、古くなると断線のリスクがあるため、高精度ローノイズ抵抗に交換しました。
- 最後の写真は、DYNACO STEREO-70修理後の状態です。
以上の修理により、DYNACO STEREO-70の正常動作を確認しました。
- TAG:ダイナコ
- 真空管アンプ修理・補修
- 2022/02/22 15:10
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