UESUGI TAP-13 修理 300B ステレオ パワーアンプ 香川県 Y様
UESUGI TAP-13 300B シングル ステレオ パワーアンプ修理。
UESUGI TAP-13 は【季刊】管球王国 Vol .16(2000年 SPRING)にて、上杉佳郎氏が発表した300Bシングル・パワーアンプで、キットとして上杉研究所で販売されたそうです。
主な故障内容は「右チャンネルから音が出なくなった」という故障です。
通常は出力管(300B)周りから調べて行きますが、事前にお客様より300Bの電圧が正常である点と、左右チャンネルの真空管(300B)を入れ替えても同じ症状と伺っておりましたので、どこかの断線を疑いながら、調査を行います。
使用真空管:12AX7 / ECC83(x3)、300B(x2)、5AR4
【状態および修理内容】
- 初段・ドライブ段の周りの抵抗が、経年劣化により値変動が目立つ状態でしたので、高精度抵抗に交換しました。
- 各カップリングコンデンサは、現時点では使用できる状態でしたが、時間の経過に伴い劣化していき、出力管(300B)にダメージを与えるリスクがあるため、この機会に交換しました。
- 出力管(300B)カソードのバイパスコンデンサが容量不足でしたので、適切なコンデンサに交換しました。
- 電源周りのコンデンサの状態を調べた結果、良好な状態であることを確認しました。
- 右チャンネル用ドライブ段の真空管(12AX7)が、不良であることがわかりました。右だけを交換すると、左右のバランスが崩れますので、左右チャンネル同時に新品交換しました。
以上の修理により、UESUGI TAP-13 の正常動作を確認しました。